こんにちは。新熊屋@開放戦線です。
デジタルカメラの撮影モードの中に「絞り優先モード」というものがあります。
これは、自分で絞り値(またはF値といいます)を設定してピント面(ピントが合っている場所)をコントロールするモードです。
また、F値を変えることによってピント面だけではなく光条を作りだることもできます。
今回は、F値について記事にしていきます。
そもそもF値とは?
F値とは、レンズの明るさを表す数値です。
値が小さいほど明るいレンズ、大きいほど暗いレンズといわれています。
レンズのF値については、レンズ名に含まれていることが多いです。
(レンズ名自体、読み方を知って入れればどんなレンズかがわかります)
例えば私が持っている標準レンズ「EF24-70mm F2.8L II USM」は
- EFマウント(CANON一眼レフ用)で
- 焦点距離が24mmから70mmで
- 開放F値が2.8で
- Lレンズで
- AF用のUSM(超音波モーター)を搭載している
という感じです。このレンズは開放F値が2.8であることがわかります。
(開放F値とは、そのレンズで一番小さくすることができるF値のことです)
F値を変えるとどうなるの?
ではF値を変えるとなにが変わるのか、というとピントが合う範囲と明るさが変わってきます。
ピント面の範囲が変わる
F値を変えると、ピント面の範囲が変わってきます。
F値を小さくする(開放する)と、ピント面の範囲が小さくなります。
ピントを合わせた被写体だけピントが合った状態で撮影でき、ピントを合わせた被写体と前後しているほかの被写体のピントが合わずにボケた状態になります。
また、F値を大きくする(絞る)と、ピント面の範囲が大きくなります。
風景写真を撮影する場合は特に、手前から奥までピントが合っている状態にしたいことがよくあります。そういう場合にF値を大きくして撮影すると、手前から奥までピントが合った写真が撮影できます。
上の写真は2枚とも右側のヒマワリにピントを合わせています。
2枚を比べると左の写真は、左側に写っているヒマワリがボケています。
右の写真は左側のヒマワリが、左の写真よりはっきりと写っています。
これは、左側がF値2.8、右側がF値9で撮影しているため、左の写真が右の写真より背景がボケているのがわかります。
写真の明るさが変わる
また、カメラの設定で絞り値を大きくしたり小さくしたりすると、レンズ内の絞り羽と呼ばれる部品がレンズ内で広がったり縮んだりします。
上のイメージのように、F値を小さくすると、レンズ内の絞り羽が小さくなり光の通り道が大きくなります。
逆にF値を大きくすると、絞り羽がレンズをふさいで光の通り道が小さくなります。
このため、F値を変えるとカメラ内のイメージセンサーに届く光の量が変わってきて、F値が小さい場合は明るい写真、F値が大きい場合は暗い写真になります。
(シャッター速度、ISO感度が同じ場合)
F値を小さくしてみると
上の写真は、F値を小さくして撮影した花の写真です。
ピントを中央右側の花に合わせていますが、F値を小さくしたため、ピントを合わせた花から奥の花や手前の花にはピントが合わずにボケています。
逆にほかの部分がボケていることによって、ピントの合っている右側の花に自然と視線が集まるようになります。
特にポートレート撮影などで使われるのですが、写真の中で一番見せたいもの(主題)にピントを合わせて、背景などをぼかすことでモデルさんを目立たせて、見る人の視線をモデルさんに集中させるテクニックがあります。
ボケる写真を撮る
絞り開放にしてボケた写真を撮るというのが、スマホのカメラでは苦手な分野であり、一眼レフやミラーレスなどの得意分野です。
とくにレンズ交換式カメラでは、用途に応じてレンズを変えることができます。
焦点距離が固定されている単焦点レンズでは、F値が小さいレンズがたくさんあります。ボケを活かした写真を撮りたい場合は、単焦点レンズに付け替えて撮影することも可能です。
ボケを強調した写真を撮影したい場合は、できるだけF値の小さいレンズで撮影しましょう。
また、ピント面から距離が離れるとボケやすくなります。
F値が小さいレンズがない場合には、例えばポートレート撮影する場合はモデルさんと背景の壁などを離すことによって、背景をボケさせてモデルさんを際立たせることもできます。
F値を大きくしてみると
F値を大きくすると、手前の近い場所から奥の遠いところまでピントが合った状態になります。これをパンフォーカス といいます。
風景を撮影する場合はパンフォーカスにして全体をはっきり見せることが多いです。
ただし、あまりF値を大きくしすぎると「回折現象(小絞りぼけ) 」が発生して、全体がぼやけたような写真になりますので注意が必要です。
レンズにもよりますが、パンフォーカスしたい場合、F値をF8~F14程度にするのが無難でしょう。
絞って光条を撮る
F値を小さくすると背景をぼかすことができますが、逆にF値を大きくするとパンフォーカスになると同時に、点光源から光条が伸びてきます。
上の写真のように、絞り込むことで街灯から光条が伸びてきて、肉眼で見る景色とは違った写真を撮影することができます。また夜景だけではなく、日中の撮影でもF値を絞り込むことで太陽から光条が伸びた写真を撮影することができます。
光条はレンズの絞り羽の枚数によってその出方が変わってきます。
絞り羽の枚数が偶数の場合は、絞り羽の数だけ光条が出てきます。
絞り羽の枚数が奇数の場合は、絞り羽の2倍の数の光条が出てきます。
上の写真は「SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE」で撮影しました。
このレンズは光条が出やすく気に入っていますが、このレンズの絞り羽の枚数は7枚です。
このため、街灯からは14本もの光条が出てきていて、けっこう派手になっています。
最後に
写真撮影に慣れてきたら、「絞り優先モード」 でF値を変更してみると今までと雰囲気の違った写真が撮れるかもしれません。
とくにF値開放でボケを効かせた写真が撮れた時は「おっ!」となることと思います。
「まだF値を変えてみたことがない」という方は、ぜひ試してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。