こんにちは。新熊屋@ショウブ湯入湯です。
いつの間にかGWも終わって5月も中盤にさしかかってきました。
あとひと月ほどすると新潟でも梅雨入りします。
梅雨入りすると新発田市の五十公野公園のあやめ園ではハナショウブが満開に咲き誇りとてもきれいな風景を見ることができます。
去年、初めて満開のハナショウブを見てきましたが、なかなか見ごたえがありました。
そこでハナショウブってどんな花か少し調べたことを記事にしていきます。
若干の違和感?
上の文章を読んで違和感を感じた方はいらっしゃるでしょうか?
「あやめ」園なのに「ハナショウブ」?なんか変ですよねぇ。。。
でもこれ、間違いじゃないんです。
「あやめ」とは、もともと「アヤメ」という花の名前でもあり、「ハナショウブ」や「カキツバタ」を含む「アヤメ類」の総称としても使われています。あれ?なんか新しいのが増えた。。。
アヤメ、ハナショウブ、カキツバタ
まず、あやめに似た花として「ハナショウブ(花菖蒲)」と「カキツバタ(杜若)」という花があります。
パッと見、同じような花ですが、それぞれ若干の違いがあるそうで特徴が分かれば見分けることが簡単にできる、らしいです。
「アヤメ(菖蒲)」の特徴としては、
花びらの根本に網目模様がある
これがあやめの由来との説アリ(網目→文目→あやめ)
畑などの乾いた土地に咲く
5月上旬に咲く
30~60cm程度
「ハナショウブ(花菖蒲)」の特徴としては、
花びらの根本に細長い黄色い形の模様がある
乾燥地~湿地に咲く
5月中旬~6月下旬に咲く
80cm~100cm程度
「カキツバタ(杜若)」の特徴としては、
花びらの根本に細長い白い線のような模様がある
池や沼などの湿地帯に咲く
5月中旬に咲く
50~80cm程度
となっています。
それぞれの大きな違いは、花びらの根本になります。
網目模様がついていればアヤメ、黄色くなっていればハナショウブ、白くなっていればカキツバタ、となります。
あとは生えている場所。
アヤメは陸の上、カキツバタは水辺、ハナショウブはこの二つの中間地点、といったところでしょうか。
また、漢字で書くとそれぞれ
アヤメ → 菖蒲
ハナショウブ → 花菖蒲
カキツバタ → 杜若
となり、アヤメとハナショウブについては花の姿かたちどころか漢字さえ同じ字を使っている始末。。。
よけいに紛らわしい。。。
いずれ菖蒲か杜若
閑話休題。
アヤメについて調べているうちに、この言葉を見つけました。
意味としては、菖蒲(アヤメ)も杜若(カキツバタ)も美しい花で選択に迷うことのたとえなのですが、この言葉の由来に興味を惹かれました。
「太平記」に載っている話だそうですが、平安時代、鵺(ぬえ)退治をした源頼政が、時の帝から菖蒲前(あやめのまえ)という美女を賜(たまわ)ろうとした際、12人の美女の中から菖蒲前を選ぶよう言われたそうです。
その時、頼政は
「五月雨(さみだれ)に沢辺(さはべ)の真薦(まこも)水越えていづれ菖蒲(あやめ)と引きぞ煩(わづら)ふ」
(五月雨が降り続いて沢辺の水かさが増したため、真薦という草も水中に隠れてどれが菖蒲かわからず、引き抜くのをためらっている)
という歌を詠んだそうです。
結局、この歌に感銘を受けた帝は頼政 に菖蒲前を引き合わせたそうですが、12人の美女を目の前にした頼政はどんな気持ちだったんでしょうね。
最後に
植物の世界では、素人目にはほとんど同じに見えるけど別の花、というのが意外と多いのかもしれません。
そういうのを調べてみるのも楽しいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。