こんにちは。新熊屋@夜活最前線です。
最近は夜活が多くなってきてスタートレイルやタイムラプスにも挑戦している新熊屋です。
やり方さえわかれば、比較的簡単に撮影できるスタートレイル写真。私も何回か挑戦していますが、最近スタートレイル写真にシマ模様が出てくるようになりました。
どうしてこんなシマ模様が出てくるのか心当たりがまるでない中、いろいろ調べてみると原因がLightroom(以下LR)の「レンズ補正」にあることがわかりました。
今回はそんなスタートレイル写真を合成する際に失敗しないための豆知識です。
スタートレイル写真とは
「スタートレイル」は日本語に訳すと「星の軌跡」という意味です。スタートレイル写真は、上のアイキャッチの画像のように、星が線となって映り込んでいる写真のことを言います。「星グル」とか「星の日周運動」とか言うようですが、横文字がカッコイイので私はスタートレイルといっています。
さて、スタートレイル写真の撮り方を大雑把に説明すると
- 星空に向かってシャッターを開きっぱなしで撮影する
(長時間露光) - 数秒~数十秒の写真を多数撮影して、合成ソフトで比較明合成する
という二通りの撮影方法があります。私は後者の方法で撮影しており、数十枚単位の写真を合成して1枚のスタートレイル写真にしています。
スタートレイルの詳しい撮影方法については、こちらの記事をご覧ください。
シマ模様のスタートレイル
この写真ですが、 拡大して見ると中央の夜空のところに碁盤の目のようなシマ模様が見えます。この写真では、真ん中の空の部分だけが目立っていますが、他の写真では全体的にシマ模様が出てきていたりして、だいぶ悩んでしまいました。
比較明合成をしている合成ソフト「SiriusComp 64」の設定もいじった覚えはないし、というかSiriusComp自体が設定項目がほとんどないので、途方に暮れてネットで調べたところ、原因は「レンズ補正」であることがわかりました。
原因は「プロファイル補正」
こちらが同じ素材を、LRの「レンズ補正」内にある「プロファイル補正を使用」をオフにして作成したスタートレイル写真です。プロファイル補正をオフにしているので四隅が暗くなる周辺減光が目立ちますが、前の写真にあった碁盤の目のようなシマ模様はきれいに消えています。よかった~
周辺減光については、おなじ「レンズ補正」内になる「周辺光量補正」で対応できるので、周辺減光が気になる場合はこちらで修正すれば問題ありません。
ちなみにDPPでは?
上の「レンズ補正」の話はLRについてですが、ではCANONの純正ソフト「DigitalPhotoProfessional4」(以下DPP)ではどうでしょうか。
DPPにも使用したレンズの特性をデジタル処理で補正する「デジタルレンズオプティマイザ」という機能があります。
別画像ですが、試しにデジタルレンズオプティマイザを切り替えてDPPにて現像しSiriusCompで比較明合成してスタートレイル写真を作成してみました。


私の目には、違いがよくわかりませんでした。。。若干左のデジタルレンズオプティマイザを切った画像の周辺減光が強いかな、という感じでしょうか。
そして肝心のシマ模様な両方とも出ておらずきれいなスタートレイル写真になっています。
レンズ補正を効かせて高解像度のスタートレイル写真を求めるならDPP、と言いたいところですが、LRに比べて現像速度が段違いで遅いのがネックです。上のスタートレイル写真は60枚を比較明合成して作成していますが、LRではものの5分で出来てしまう枚数の現像を、DPPでの現像では30分以上かかりました。DPPは処理速度がLRとはくらぶべくもないのが玉に瑕。。。
もっとも無料のDPPをLRと比べるのは酷なのかもしれませんが。
最後に
けっこうストレスになっていたシマ模様問題が解決できました。
どういうロジックになっているのかはわかりませんが、意外なところに影響していた「レンズ補正」。便利な機能ですが、なかなかの曲者でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。