こんにちは。新熊屋@SS30秒です。
デジタルカメラの撮影モードの中に「シャッタースピード優先モード」というものがあります。
これは、シャッタースピードを自分で設定することによって、素早い被写体をブレなく撮影したり、逆に雲のようにゆっくり動いている被写体をわざとブラして撮影することで動きのあるダイナミックな撮影ができるモードです。
今回はこの「シャッタースピード」について記事にしていきます。
シャッタースピードとは?
そもそもデジタルカメラとは、レンズから入る光をイメージセンサーで受光させて画像を記録します。
このイメージセンサーに光を当てる時間をシャッタースピードと言います。
普段は閉じているイメージセンサーの前にあるシャッターが開く時間、といったほうがイメージしやすいでしょうか。
シチュエーションにもよりますが、私の場合、普段の撮影でのシャッタースピードは1/60秒から1/200秒とかが多いですね。
同じシチュエーションの場合、このシャッタースピードが短いと暗い写真になり、長すぎると明るく白っぽい写真になります。
「シャッタースピード優先モード」は、F値やISO感度をカメラ任せの自動設定にして、シャッタースピードを自分で変えることによって、子供などの素早く動いている被写体をブレなく撮影することのできる設定です。
また逆にシャッタースピードを長くして動きのあるダイナミックな写真を撮影することができます。
シャッタースピードの速い写真
上の写真は神社の手水舎にあった小さな噴水です。
この写真は、シャッタースピード1/1000秒で撮影しています。
高速シャッタースピードで撮影しているため、真ん中の湧き出ている水が止まって映っているのがわかるかと思います。
わずか1/1000秒という瞬間を切り取っているため、水がぶれずに撮影できました。
このように動いているものをブレさせずに止めて撮影したい場合は、シャッタースピードを高速に設定して撮影します。
子供の運動会や、スポーツ撮影なんかでは、シャッタースピードを高速にして撮るとブレることなくきれいに撮影できます。
シャッタースピードの遅い写真
では逆にシャッタースピードの遅い写真とはどうなるでしょうか。
シャッターが開きっぱなしになり、動いている被写体は動いている軌跡がそのまま写真に映り込んできます。
上の写真はシャッタースピード15秒で撮影した写真です。
上空の雲がブレて写っているのがわかります。普段の撮影ではここまで雲がブレて写ることはまずありません。
シャッタースピードを15秒という通常より遅い設定にしたおかげで、わずかしか動かない雲をブラして撮影することができます。これによって雲の躍動感を表現できました。
この普段より遅いシャッタースピードの撮影を長時間露光といいます。
長時間露光の注意点
ただし、単純にシャッタースピードを遅くして撮影してもブレブレ写真を量産するだけでうまく撮影できません。
長時間露光をする場合は次の点に注意してください。
三脚を使用する
長時間シャッターを開いているため、カメラ側のブレが命取り。
三脚を使用してしっかりカメラを固定しましょう。
レリーズか2秒タイマーを使用する
三脚を使用してもシャッターボタンを押す際にカメラが振動する場合もあります。
カメラに直接触れないでシャッターを切れるレリーズか、カメラ側のシャッターボタンを押した2秒後にシャッターを切る2秒タイマーを使用して振動を軽減しましょう。
スマホと連動するカメラを使用する場合は、スマホ側からリモートでシャッターボタンを押すのもいいと思います。
NDフィルターを使用する
夜景の撮影では不要ですが、明るい時間帯に長時間露光撮影をする場合は、レンズから入ってくる光を減光するNDフィルターが必要です。
NDフィルターを使用しないで長時間露光すると、真っ白な写真になってしまいますので気を付けてください。
この記事でハーフNDフィルターも一緒に解説しています。
肉眼で見ることのできない世界
シャッターが開いている最中に車が通ると、上の写真のように車本体は写っていないのにライトだけが光跡として写る不思議な写真も撮影できます。
ほかにも波間の海面を長時間露光によってなめらかに撮影したり、応用によってさまざまな写真を撮影できます。
このような長時間露光で撮影できる写真は、なかなか肉眼では認識できません。
「見たイメージ」とは全く異なる写真が撮影できる楽しさが長時間露光の魅力かなと思います。
最後に
写真は「真(まこと)を写す」と書きますが、撮り方によっては肉眼では認識できない世界も切り撮ることができます。
設定さえ覚えてしまえば簡単に撮影できますので、皆さんも試してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。